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AI Overview対策に特別な裏技はない——Google公式ガイドから作る実装順

公開 2026-08-20読了 約7

「AI Overview 対策」で調べると、専用ファイルや特殊なマークアップなど、やることリストが山ほど出てきます。しかしGoogle公式ガイドは、AI OverviewやAI Modeに表示されるための特別な追加要件はないと明記しています。この記事では、公式情報と自社の実測を分け、どのページに何を実装し、何を計測するかまで具体的に整理します。

結論:追加要件はない。検索の基礎と独自情報を同時に整える

GoogleのAI機能向け公式ガイドは、AI OverviewやAI Modeに表示されるための特別な最適化や専用マークアップは不要だと説明しています。ページがインデックス可能で、Google検索のスニペット表示対象であることが基本です。

したがって「先に順位だけを取り、その後でAI向けに別の施策を足す」という二段階に固定する必要はありません。検索対象になる技術要件、読者の問いへの答え、独自の一次情報、内部リンクを同じページで整え、Search Consoleで継続改善します。

構造化データは内容を機械に伝える助けになりますが、AI Overviewへの掲載や順位を保証しません。公式要件と手動検索で見えた傾向を混同せず、成果はSearch Consoleの表示・クリックと問い合わせで評価します。

実測:誰がこの領域を書いていて、需要はどれだけ伸びているのか

同じ日に、もう一段の実測をしています。「AI Overview 対策」の1ページ目に並んでいたのは、SEO会社・SEOツール会社が自社ブログとして書いた解説記事が5本。つまりこの領域の情報は、いまのところ「対策を売る側」がほぼ独占して書いています。事業者が自分の売り場で試した記録は、ほとんど出てきません。

需要側も実測しました。次の表はラッコキーワードで実測した数字です(集計期間2025年7月〜2026年6月)。

キーワード月間検索数前年比
AIO対策3,600+864%
LLMO対策3,600+309%
AI検索 対策480+611%
AI Overview 対策210+256%
AI Overview 表示されない70+47%

絶対値は大きくありません。「AI Overview 対策」は月に210回です。ただし前年比は+256%で、周辺の語も軒並み3〜9倍に増えています。絶対値ではなく増え方を見るべき局面で、要するに「この言葉で調べる人はまだ少数派だが、急速に増えている」という状態です。

検索数も順位も、伝聞ではなく自分で実測してから設計する
検索数も順位も、伝聞ではなく自分で実測してから設計する

サイトを運営する側にとっての含意は2つあります。ひとつは、AI検索側の情報の空白がまだ埋まっていないこと。もうひとつは、この領域では「自分で試した記録」そのものが差別化になることです。自社のページで実装して何が起きたかは、対策を売る会社には書けません。

引用される側の条件を、自社が引用されている実例から逆算する

では「引用される側」には何があるのか。一般論ではなく、当社自身が引用されている状態から逆算します。現在、指名検索「テマナシSEO」でGoogleの「AIによる概要」は、当社のサービス内容を正しく説明し、当社のページを参照元として引用しています。そのために実装しているのは、次の3点だけです。

  1. 1

    結論を各セクションの冒頭に置く

    見出しの直後の1〜2文で、その見出しが立てた問いに直接答えます。前置き・背景・用語の定義から入らない。Googleの「AIによる概要」もポイントの第2に「結論ファーストの構成」を挙げていました。AIが抜き出しやすい形は、そのまま人が読みやすい形でもあります。

  2. 2

    FAQを明示する

    本文に埋もれた質問と答えではなく、質問と答えの形をはっきり分けて置きます。たとえば「何日で届くか」「返品できるか」「他とどう違うか」——購入や申込みの前に必ず聞かれることが、そのまま答えの単位になります。

  3. 3

    構造化データ(JSON-LD)で機械にも同じことを伝える

    人が読む文章と同じ内容を、機械が読める形式でページに埋め込みます。商品名・価格・在庫・提供者・問い合わせ先。人向けの説明と機械向けの記述が食い違わないことが重要で、片方だけ盛ると信頼を落とします。

逆に言えば、当社が特別なツールや外部サービスを使っているわけではありません。3点とも、サイトを作る段階で組み込んでしまえば、追加費用のかからない実装です。難しいのは技術ではなく、全ページで例外なく揃え続けることのほうです。

どのページに、何を実装するか

上の3点を、実際のサイトのページに落とすとこうなります。当社が自社サイトで実装している内容を、ページの種類ごとに置き換えた対応表です。商品を売るサイトでも、サービスや店舗のサイトでも、考え方は同じです。

場所実装することなぜAI検索に効くか
主要ページ(機械向け)商品・サービス名、価格、提供内容、提供者などを構造化データで記述し、本文の記載と一致させるAIは「実在し、情報が揃っている売り手」を優先して参照する。表記の食い違いは不信号になる
主要ページ(本文)「誰向けか」「何が入っているか」「どう使うか」を、見出しの直後に1〜2文で先に書く結論ファースト。AIは冒頭から問いへの直接の答えを抜き出す
FAQページ購入前に実際に聞かれる質問だけを、質問と答えの形で明示する質問文が、検索クエリやAIへの質問文とそのまま一致しやすい
運営者情報のページ運営者・所在地・連絡先・特定商取引法に基づく表記を、人にも機械にも読める形で持つ誰が売っているか分からないサイトは、AIが推薦の根拠にしづらい
ブログ自社でしか書けない一次情報(実測・製造工程・うまくいかなかった検証)を積む一般論はAIが自前で生成できるので、引用される理由にならない
ページの写真と説明文は人向け。同じ内容を機械が読める形でも持たせる
ページの写真と説明文は人向け。同じ内容を機械が読める形でも持たせる

この表で一番手を抜かれやすいのは、最後の行です。商品ページとFAQは一度作れば形が残りますが、一次情報は積み続けないと増えません。仕組みとして積み続けられるかどうかが、結局いちばん差になります。

よくある誤解と、正しい順番

Q

AI Overview対策だけ先にやって、SEOは後回しにできますか?

A

別工程に分ける必要はありません。Google公式はAI機能に特別な追加要件はないと説明しています。クロール・インデックス・内部リンク・本文品質・ページ体験といった検索の基礎を整える作業が、そのままAI機能に見つけられる土台になります。

Q

構造化データを入れれば、Googleの「AIによる概要」に載りますか?

A

保証されません。構造化データは本文の意味を機械に伝える補助であり、表示内容と一致している必要があります。当社では指名検索で参照された手動観測がありますが、構造化データだけが原因だとは判定できません。一般語も含めて、検索表示・AIでの参照・問い合わせを別々に追います。

まとめ:やることは多くない。大事なのは順番

要点を3つに絞ります。1つめ、AI Overview向けの特別な追加要件はなく、検索の基礎が土台です。2つめ、構造化データは本文と一致させ、FAQ・結論・一次情報は人にも機械にも分かる形で示します。3つめ、掲載は保証されないため、Search Consoleの表示・クリックと問い合わせを継続計測し、独自情報を積み続けます。

「AI Overview 対策」は月210回・前年比+256%(ラッコキーワードで実測/集計期間2025年7月〜2026年6月)。調べている人はまだ少数派です。だからこそ、いま自社のサイトで試して記録したことは、後から追いつく他社には書けない資産になります。まずは主要なページを1つ、結論ファーストで書き直してみてください。

参考資料・一次ソース

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この記事を書いた人

杉山 誇京

杉山 誇京

株式会社FiTin 代表・テマナシSEO/LLMO運営

デジタルマーケティング大手・オプト出身。大手メーカーから飲食店舗まで、幅広い業種のマーケティング支援に携わってきた。現在はマーケティングと開発の両方を武器に、EC・店舗・住宅など業種を問わずWeb集客サイトを自ら制作・運用している。

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